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糸のお話

Himika企画展「縁の糸」が終了しました。
県内外からいらっしゃった、たくさんの方にアクセサリーを見ていただけて、素敵な出店者の皆さんとご一緒できてとても幸せでした。足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
混み合った時間帯にはなかなかお話もままならず(私の段取りが悪くて泣)、充分にお伝えができなかった方がいらっしゃるので
改めて絹糸のことを書かせていただきますね。
はじめて山鹿の座繰り糸を見たときのことは忘れられませんが、糸が置かれているその場所だけ、明らかに空気が違って糸が発光し、生きて呼吸していること、これは普通の糸ではないということが素人目にもはっきりとわかりました。
繊細な輝きとしっとりとした艶、独特のふんわり感… 繭から一本一本の糸をとって合わせた、昔ながらの座繰りという方法で繰られた糸でした。草木染めの色も素晴らしくて。
そのあまりの美しさに衝撃を受けて、そこにいらした方々に買わせて頂きたいとお願いしましたが、やはり売り物ではなく、、
諦めがつかずに、この糸を編んでこんなものを作りたいんです、とお話していたら「編むのは難しいと思うけど、どうぞ」とひと枷を頂いてしまったのが始まりです。
ハラハラと繭糸が解けていくようなこの糸を編むのはやっぱり難しかったけれど、触れているだけで幸せで身体が疲れない、そんな素材ははじめてでした。
半年ほど時間がたち、ようやく納得いくアクセサリーが完成したものの、私に糸をくださった方とは連絡がつかず、糸の入手先はない状態でした。
そんな時、お蚕ファームさんのホームページをたまたま拝見して、養蚕農家さんが熊本に2軒しかなく、そのうちの1軒として若手養蚕農家、花井雅美さんがひとりで頑張ってらっしゃること、
ブログの文章や写真から溢れるお蚕さん愛、豊かな自然と共生しながら丁寧に暮らしてらっしゃる様子に感銘を受けて、糸の販売についてお問い合わせしました。
あまりに多忙で糸はつくっていないとのことで、私も一旦は諦めていましたが、不思議な流れでお会いできることに…
お会いしたら花井さんの真摯な生き方と、美しいお仕事、美しい桑畑にますます感動して、私にとって、これ以上の素材に会うことはもうないだろうな、と思ったのを覚えています。(私が最初に頂いた糸も花井さんの繭からつくられていることがわかりました)
ありがたいことに私のつくったアクセサリーを気に入ってくださり、特別に糸を試作してみる、と言われた時、私の夢は叶いました。
もう叶っているから、こうしてアクセサリーをつくらせてもらい喜んでいただけることは全て天からのギフトのように思っています。
花井さんの繭はプロの目から見ても特別に美しい極上の繭だそうです。それは花井さんの長年の研究の賜物であると同時に、お蚕さんへの深い愛からくるもののように感じます。
お蚕さんは頭を∞の字に動かして、3日間で約1300メートルの糸を吐くそうです。座繰りの糸にはその自然のゆらぎが残っている。だから人の身体に優しく寄り添うのだと聞きました。
尊い命と愛だけでできているようなこの絹糸でより美しいものをつくり、皆さんに心地よく過ごしていただくことで、喜びが循環するお手伝いを少しでもさせていただけるとしたら幸せです。
企画展『縁の糸』

企画展に参加することになりました。
『縁の糸』えにしのいと
6月27日(日)、28日(月)
11:00〜16:00
@大人の隠れ家 Himika
(熊本市中央区新屋敷1-14-33)
Himikaは街中にあるとは思えない、静かで緑豊かな築100年の古い一軒家。オーナーのMichiさんも愛に溢れたとても素敵な方です。
そんな大好きな場所で展示させていただけることになり、とても嬉しいです。
アトリエテフとして熊本では初めての展示となります。
新作、定番のアクセサリー、そして今回山鹿の百花堂さんのご協力を得て、貴重なシルク生糸のインスタレーションなど展示いたします。
ご一緒する出店者の皆さんも素敵な方ばかり。今からとても楽しみです。
詳細はインスタにて、これからお知らせしていきますね。
山鹿にて

オンラインストアでのアクセサリー初回販売は終了しました。
ご縁をいただいた皆さま、嬉しい感想なども沢山いただき本当にありがとうございました✨
次の制作のため、山鹿の養蚕農家さん、花井雅美さんのところへ。
アクセサリー用の糸を試作してくださっています。
美しい絹の世界。
桑畑では若葉がいきいきと輝き、八重桜の花びらが舞い、工房には春風が通り抜け、美しい絹糸を並べて夢のような楽しい時間を過ごしました。
お蚕さんは頭を∞の字に動かして糸を吐くそうです。
繭糸そのままを人の手で糸にする座繰り糸には、その自然のゆらぎが残っている。
だから人の身体に心地よく添うのだそうです。
花井さんのお蚕さんへの愛に溢れた繭からつくられる糸を編み、お届けできること。
受け取ってくださる方がいること。
とても幸せに感じます。
↓花井さんの繭からつくられる究極のきもの「蚕から糸、糸から着物」プロジェクト、
6月東京日本橋「田源」にて出品予定。
着物好きな方、要チェックです!
https://note.com/kaikokara/n/n6defc2daf42f
サイトとオンラインストアを開設しました。

アトリエテフのホームページとオンラインストアをオープンしました。
サイト構築もたくさんツールがあって、お試しでいくつも立ち上げて頭がパンクしそうになりましたが…(汗)その甲斐あってシンプルなお気に入りのサイトができました。
こちらで最新のお知らせや日々のことなどをお伝えしていけたらと思っていますので、時々ふらっと覗いてもらえたら嬉しいです♪
ストアではオープン記念として4月9日まで全品送料無料、先着10名様のみ箱の中に山鹿産絹のふわふわの真綿を敷きつめ、生糸でリボンをおかけする特別限定ギフトラッピングにてお届けします。
たぶん最初で最後の贅沢仕様…
市販されていないものばかりですが、山鹿の繭糸に少しでも触れていただきたいという産地からの想いが込められています。
アクセサリーとともに長くお楽しみいただけたら嬉しいです。メニューからストアに行けますので、どうぞゆっくりご覧くださいね!
お蚕さんのおくりもの展

山鹿で開かれていた「お蚕さんのおくりもの展」最終日に行ってきました。
前回の繭糸展で座繰り糸に出会い、糸編みアクセサリーをつくるきっかけとなった場所。今回が最後の展示とは知らず行けてよかった〜
編み物の展示は素晴らしく、ときめきがとまらない状態に!ますます絹糸が好きになりました。
主催者の木部さんとも直接お会いできて、絹糸のことばかり2時間近くもおしゃべりして。好きな世界を共有できるって本当に幸せなことですね。
山鹿に行くといつも想像以上のものをいただいている気がします。そして今回の展示会に合わせて公開された動画をこちらのAboutページにもリンクさせていただきました。
とても素敵な動画で、山鹿の養蚕や座繰り、編み物など沢山語られているのでぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=dDBDmoLpXSM
何の計画性もなく行き当たりばったり活動なんですが、やっぱり出逢いに導かれているんだなと感じた幸せな1日でした。